夏休み短期教室
2日間の夏休み短期教室を開催しました。
このイベントはM-T-M方式のイベントです。アップの後に試合をして、試合での課題をトレーニングして、最後に試合をする形です。今回はチームに所属している1~4年生を対象とさせていただきました。期待以上の反響で、すぐに満員となり、スクール生が5名しかエントリーできず。その分、意識の高い選手たちが参加してくれました。
一日目のアイスブレイクのメニューで一気に緊張はほぐれた様子でした。ボールの力ってすごいです。選手たちは最初のゲームからそれぞれの持ち味を発揮してくれていました。初めての場所で初めてのメンバーの中でも物怖じせずアグレッシブにプレーできるのは素晴らしいと思います。球際も強く、スキルも高く、面白い選手ばかりでした。
その中で全員を上手くさせられると感じたことは「ボールの持ち方」でした。
フットサルはそもそも人口密度が高い競技です。さらに今回はアグレッシブな選手ばかりだったので、守備時の寄せが早くて球際も強い。一方、攻撃面では体の向きやスキルは悪くないのに奪われてしまう。理由はいくつかあったのですが、参加者全員が良くなると感じたのが「ボールの持ち方」でした。
ボールの持ち方は当スクールで「レガッテ」という月間テーマでトレーニングしている内容です。ちょうど8月のテーマが「レガッテ」になります。フットサルでは利き足とは逆サイドに配置することがベーシックで、このボールの持ち方をすることでボールを失うことが少なくなり、さらにプレーの選択肢が増えます。これは香川県のジュニアサッカーではあまりトレーニングされていないように感じており、当スクールでは激変する選手が毎回うまれるテーマです。サッカー日本代表の三苫選手のドリブルが注目されていますが、まさにあのボールの持ち方です。
早速ドリル形式からレガッテのトレーニングをしたところ、みんな飲み込みが早い。段階的に求める質を上げていきましたが、理解してチャレンジしてくれていました。1対1のトレーニングに発展した際に、必ず突破できるポイントを伝えました。毎年そうなのですが、このデモンストレーションは選手たちにしっくりくるようです。
二日目のテーマは「ライン間を作って使うこと」だと一日目のゲームを観て予め決めていました。どういうことかと言うと、パスを受けられればチャンスになる所に予めポジショニングする選手が多かったのです。もっと極端に言うと、相手ゴール前にポジショニングする選手が多く、そこへの強引な縦パスを入れる選手が多かったです。ハイプレッシャーを受けながら縦パスを入れられるスキル、背後からのプレッシャーを受けながら前を向いてフィニッシュにもっていくスキル、これらは素晴らしいものがありました。
しかし、フットサルは使いたいスペースを個人戦術やグループ戦術で作って使うことが大きな醍醐味の一つです。そのベースとなる考え方が「ライン間を作ること」になります。相手と相手を広げてギャップを作る。つまりは幅をとるということになります。縦に運ぶことは優先順位が高いですが、相手を引き付けて前方にスペースを作る方が効果的にゴールを奪うことにつながります。
これはトレーニングとして行うのは時間が足らないので、ゲームの中でアプローチしていきました。この部分はおごりではありますが、普段からトレーニングしているスクール生たちのプレーがお手本になってくれました。ゲームを進めながら他の選手たちにも浸透し、幅をとってレガッテで突破したり、相手がくいついたらワンツーを使ったり、ライン間を使って縦パスを入れたり、ゲームの質がとても上がったと思います。
ご参加いただいた選手の皆様、保護者の皆様、ありがとうございました!
一人ひとりのスキルが高く、みるみる選手たちが変わっていく様子を見て、指導していてもとても楽しかったです。なによりサッカーやフットサルが好き、楽しいというパワーが溢れていました。
またこのような機会を作りますので、楽しみにしておいてください。