試合でボールに触る回数

 
試合でボールに触る回数について、先日の記事「なぜフットサルはサッカーの6倍もボールに関わる機会が多いのか」でご紹介しました。今回はそれとは違い、チーム内での話です。


チームには上手な選手、平均レベルの選手、まだ経験の浅い選手がいると思います。相手チームも同様です。サッカーコーチのコーチである倉本和昌さんの情報によると、ドイツの7人制ジュニアサッカーでは上手な4名の選手のボールタッチ回数が全体の80%を占めていて、残り10名の選手のボールタッチ回数が全体の20%だということです。つまり10名の選手は殆どボールに触っていないということになります。それは上手な選手4名と他の10名の選手のスキルの差が開くことはあっても縮まることはないという見解をされています。
これは興味深いとともに納得できるデータだと思います。

他にも、自信がない選手たちは上手な選手に頼りがちです。目的がゴールではなく、上手な選手へのパスを選ぶ場面をよく見かけます。これは「認知」も「判断」もないプレーなので、いいプレーではないことが多いように感じています。



倉本さんはプレーに責任を持たせることが必要だと話されています。僕も全く同感です。実際にトレーニングでは設定を様々に変えたフニーニョをよく実施しています。全ての選手が得点にも失点にも直接関わるので、成功体験も経験しやすいです。また、短時間に設定することで集中力やトランジションの早さなども身に付きます。

倉本さんは選手自身の伸びを評価すること、成長感を与えることが重要だと話されています。まさにその通りで、目の前の勝敗は全く関係なく、選手個々の将来を見据えた成長が重要で、ほんの小さな成功体験でも見逃さず誉めることが指導者として必要なことだと思います。成長感を与えるには色々テクニックもあると思います。



大会にエントリーする際に、もし2チームエントリーできるなら、下の学年からの助っ人を依頼してでも2チームにするべきだと思います。その場合のメンバー構成はレベルで分けることが望ましいと考えます。上記の理由もあるし、全ての選手が試合を経験することができ、力に適したグループで試合経験を積めるからです。試合でボールに触る回数も必然的に多くなり、チーム全体のレベルが上がることを期待できるからです。


written by gonda