第14回ちゅうぎんカップ香川少年フットサル大会 U-11

 
ご縁をいただいて指導させていただいているチームを引率して、第14回ちゅうぎんカップ香川少年フットサル大会 U-11に出場しました。会場はJフット丸亀。僕がフットサルを始めた20年以上前から個人的にもお世話になっており、ジュニア世代からのフットサルの普及にご尽力いただいている施設です。

会場ではスクール生にもたくさん会えて、クリニックでご縁をいただいた選手たちにもたくさん会えました。選手たちの方から寄ってきて声をかけてくれて、とても嬉しかったです。一人一人のプレーやスクール生対決なども観戦させていただきました。またスクール時にフィードバックさせていただきます。



ジュニアのフットサルでは競技規則でゴールクリアランスに制限があります。これは以前のバーモントカップで相手ゴール前にロングボールを入れて空中戦をさせるプレーが散見され、育成に繋がらないと判断されたためです。これによってGKからのボールはノーバウンドでハーフラインを超えられなくなりました。

このルール改正はとても有意義だと思っています。ゴールクリアランスを大きく投げられないので、守備側チームは前線からプレスにいきます。トランジションの早さ、マークのポジショニング、予測、インターセプト、チャレンジ&カバー、あらゆる守備のスキルを上げる経験を積むことができます。
一方、攻撃側チームはプレス回避が必要になります。オフザボールの動き、パスの受け方、ボールの持ち方、技術、プレーの優先順位、判断、グループプレー、あらゆる攻撃のスキルを上げる経験を積むことができます。



今大会でも連動して前線からプレスに行っているチームがいくつかありました。前線でボールを奪ってシュートで終わる。シュートが外れても、早く切り替えてまた前線でボールを奪う準備をする。試合時間の殆どを相手陣地でプレーできるようになるので強いです。
一方、そのプレスに対して、個の能力やロングボールでなくグループプレーで打開しようとしているチームもありました。ミスやエラーがあっても修正してチャレンジしていました。今うまくいかなくても、素晴らしい選手に成長していくと思います。

フットサルはボールに触る機会が多く、常にゴール前の攻防なのでプレーに責任が生まれ、サッカーの面白さと必要な技術や判断、グループプレーなどが凝縮されています。決勝大会も楽しみにしています。



会場では指導者の方々にもたくさん声をかけていただきました。本当にありがとうございます。指導者様のと繋がりは財産です。自チームの選手だけでなく、対戦相手の選手にも試合中に「ナイスプレー!」と声をかけられたり、試合後に話しかけたりされている素晴らしい指導者もおられます。みんなでいい選手を育てていければ最高です。


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ポジティブ

 
少年団に関わらせていただくようになって、まず最初に取り組んだことがあります。全員がフットボールを楽しむうえで欠かせないことであり、上達スピードを上げるために欠かせないことです。チーム作りのベースとして最も大切だと僕が考えていることです。

それはポジティブな雰囲気作りです。


いつも心がけているように自分自身がポジティブな声掛けをして、選手発信のポジティブな声掛けは逃さずに誉めまくりました。たまに出てしまう選手のネガティブな発言はすぐに指摘して修正しました。ネガティブな発言とはミスやエラーを責めるものだけではありません。例えば、頻出していた「敵」という言葉を「相手」に変えていきました。オフの部分でもちょっとしたことでも仲間が困っているところに手を差し伸べたりしたら、この選手にはこんなにいい所があるとみんなの前で誉めました。


約2か月でチームの雰囲気はとてもポジティブになりました。特に仲間のミスやエラー、失点についてネガティブな発言は一切なくなりました。ミスしても仲間がフォローしてくれたり、ポジティブな声がかかるので、その選手はまたチャレンジできます。これは上達スピードを上げるという点でとても大きなポイントです。

ここまで早くチームのベースを作れたのは選手に恵まれたということも大きいです。まずキャプテンが率先してポジティブな声を出してくれました。誉めるとどんどんノッていく選手が常にポジティブな声を出し続けてくれています。彼らにつられて他の選手たちもポジティブな声を出します。ポジティブな声を誉めると、もっとポジティブな声が増えます。この雰囲気が出来上がるとトレーニングも試合もとても充実したものになります。
保護者様からはこのチームの一番の良さはポジティブな雰囲気と言っていただけるようになりました。


さらにチームではどんどんミスをするように伝えています。僕が選手のミスを指摘して責めることは絶対にありません。たまに「今日の試合は一人3回ミスすること」をサブ目標にしたりします。ミスしていいのでチャレンジが増えます。ミスしてもポジティブな声がかかるので、雰囲気が悪くなることはありません。

目の前の試合は勝利を目指します。でも今は勝てないことの方が多いです。勝てないのは勝たせてあげられない指導者のせいだと伝えています。これは実際にそうです。が、結果的に選手たちには人のために頑張ろうという気持ちが芽生えてきています。


このチームを担当して半年ほど経ちます。様々な大会を経験してきて勝敗では完全に負け越していますが、チームの雰囲気という点ではどこよりもポジティブな雰囲気が作れていると自負しています。


written by gonda



U-11フットサルリーグ

 
U-11フットサルリーグが開催されました。ジュニア年代からフットサルに関わることは非常に素晴らしいことです。僕も指導させていただいているチームで出場させていただきました。
自分のチームもそうですが、サッカーの試合も多い中で、普段の練習を割いてフットサルの練習にあてるのは難しいです。また普段の練習以外に十分なフットサルの練習時間と場所を確保するのも難しいです。できるとすればルールの確認くらいでしょう。



そのうえでこのリーグで感じたことが2点あります。うち1点はゴールクリアランスについてです。

以前のU-12フットサル選手権(バーモントカップ)では全国大会でもゴールクリアランスを相手ゴール前に投げ込み、体格に恵まれたフィジカルの強い選手が触ってゴールを奪うというプレーが少なからずありました。トーナメントが進むにつれて、正確なボールを投げることができるゴレイロがいてフィジカルの強いピヴォがいて、ボールがゴール前からゴール前へ飛び、ゴール前で肉弾戦を行うというゲームが散見されました。ポゼッションをして自陣でボールを失うリスクもなく、勝利するためには合理的な方法ではあります。しかしフットサル本来の競技性とはかけ離れ、育成の観点からもかけ離れた内容でした。



これを改正するために、2010年3月29日に15歳以下のフットサル競技規則に以下の変更がありました。

(財)日本サッカー協会の決定
日本サッカー協会などが行う15歳以下のフットサル競技会においては、次の規則を適用する。
ゴールキーパーが手で投げた後、または足でけった後、ボールが競技者に触れるかプレーされる、あるいはピッチ面に触れる前にハーフウェーラインを越えたときは、相手側チームに間接フリーキックを与える。間接フリーキックは、ハーフウェーライン上の任意の地点から行われる。

 

このルール改正によって、育成年代のフットサルには変化が生まれてきています。攻撃はいかに相手陣地にボールを運ぶかを考え、守備はいかに相手陣地でボールを奪うかを考えるからです。


しかし香川県の育成年代のフットサルはまだ歴史が浅いです。今回のリーグに出場しているチームの多くがクリアランスをハーフライン上に立たせた選手に投げていました。その選手に競らせてサイドに流し、サイドに走りこんだ選手が拾う。この点は非常に残念に思いました。
一方でクリアランスを自陣深くでポゼッションして相手を自陣に引き寄せ、相手陣地に作ったスペースを2人組もしくは3人組の関係で突破にチャレンジするチームもありました。リスク回避ではなく、リスク管理しながらボールを運ぼうとするチームもありました。しかしそこは個の能力の差や練習量不足の問題があったように思います。



フットサルは例えばトランジションの質やジョガーダ(サインプレー)で、個の能力の差があるチームに勝つことができることも面白味の一つです。フットサルは常にゴール前の攻防でサッカーの要素が凝縮されています。さらに選手一人ひとりがボールを触る機会が多く、プレーに関わる機会も多いです。フットサルは必ずサッカーに活かされます。香川県ではU-11リーグ以外にバーモントカップ、ちゅうぎんカップなどが開催されています。ジュニア世代がフットサルに関わる機会をもっともっと作ってほしいと思います。



僕のチームは全日程を終了して勝点1で最下位でした。後期リーグも計画していただいていると伺っているので、後期では「あれ、あのチーム変わったな」と思っていただけるように準備したいと思います。



試合でボールに触る回数

 
試合でボールに触る回数について、先日の記事「なぜフットサルはサッカーの6倍もボールに関わる機会が多いのか」でご紹介しました。今回はそれとは違い、チーム内での話です。


チームには上手な選手、平均レベルの選手、まだ経験の浅い選手がいると思います。相手チームも同様です。サッカーコーチのコーチである倉本和昌さんの情報によると、ドイツの7人制ジュニアサッカーでは上手な4名の選手のボールタッチ回数が全体の80%を占めていて、残り10名の選手のボールタッチ回数が全体の20%だということです。つまり10名の選手は殆どボールに触っていないということになります。それは上手な選手4名と他の10名の選手のスキルの差が開くことはあっても縮まることはないという見解をされています。
これは興味深いとともに納得できるデータだと思います。

他にも、自信がない選手たちは上手な選手に頼りがちです。目的がゴールではなく、上手な選手へのパスを選ぶ場面をよく見かけます。これは「認知」も「判断」もないプレーなので、いいプレーではないことが多いように感じています。



倉本さんはプレーに責任を持たせることが必要だと話されています。僕も全く同感です。実際にトレーニングでは設定を様々に変えたフニーニョをよく実施しています。全ての選手が得点にも失点にも直接関わるので、成功体験も経験しやすいです。また、短時間に設定することで集中力やトランジションの早さなども身に付きます。

倉本さんは選手自身の伸びを評価すること、成長感を与えることが重要だと話されています。まさにその通りで、目の前の勝敗は全く関係なく、選手個々の将来を見据えた成長が重要で、ほんの小さな成功体験でも見逃さず誉めることが指導者として必要なことだと思います。成長感を与えるには色々テクニックもあると思います。



大会にエントリーする際に、もし2チームエントリーできるなら、下の学年からの助っ人を依頼してでも2チームにするべきだと思います。その場合のメンバー構成はレベルで分けることが望ましいと考えます。上記の理由もあるし、全ての選手が試合を経験することができ、力に適したグループで試合経験を積めるからです。試合でボールに触る回数も必然的に多くなり、チーム全体のレベルが上がることを期待できるからです。


written by gonda



知識

 
選手たちは上手くなることに貪欲です。

簡単なところで言うと、当スクールではU-6で年間20個程度、U-9で年間40個程度、U-12で年間50個程度のテクニックを覚えます。一つ一つのテクニックのポイントや使う状況、成功率を上げる予備動作などもトレーニングします。毎回新しいテクニックのデモンストレーションを見る時は、選手たちのワクワク感がビンビン伝わってきます。



例えば5月に実施した浮き球のコントロールではチームに所属している選手たちの多くは浮き球を何とか処理します。しかし処理の仕方を知っている選手はとても少ないです。

まずボールの落下地点を見極めることを伝えます。これは経験値による部分も多いにあると思いますが、一つ目の大きな関門です。落下地点を見極められると、準備段階のポジショニングも変わってきます。

浮き球を処理するにはクッションコントロールとエッジコントロールの2つの方法があります。それぞれのポイントを伝え、さらにボールが低い時に処理することを伝えます。この時点で知識が整理され、チーム所属の有無に関わらず、殆どの選手がほぼ確実に処理できるようになります。

胸トラップとももトラップも正しいやり方でできる選手は多くはないです。ただ、ここも知識の問題で、腕の使い方やももの角度などを伝えると、大きく改善できます。

ヘディングについては現在色々と言われていますが、ルール改正がない限りは試合中にヘディングをする機会は減らないと思います。また、どちらにしろ小学生のうちに正しいヘディングの仕方を理解しておくことは必要だと思います。確かにヘディングの仕方を知らない選手が多いので、ジュニアサッカーリーグなどでヘディングを見て危ないと感じることもいくつかあります。



6月はレガッテ(突破のドリブル)をトレーニングしました。主にボールの持ち方と相手との角度の見極めがポイントになります。これはおそらく香川県では教えてもらっている選手は非常に少ないと思います。なのでレガッテをトレーニングすると殆どの選手が変わるし、数名の選手が激変します。当然技術的な改善もありますが、どのようなボールの持ち方をするのか、なぜ突破できるのかを理解するだけで選手は変わります。

過去にこのトレーニングをしてから、激変を超えてスペシャルになった選手が3名います。1名は6年生の時にナショナルトレセンまでいき、現在はジュニアユースのクラブチームで活躍しています。1名はサッカーの楽しさを見失っていた状態から県トレセンの主力として活躍して、現在は中学校の部活で活躍しています。1名は現在エリートクラスに在籍している選手で、彼のドリブルにはドンドン磨きがかかってきていて、逆サイドの状況も見ながら目の前の1対1で突破できる選手です。このレガッテのトレーニングが彼らを変えたと確信しています。



先日、ある少年団のチームクリニックでアーリークロスを練習しました。なぜアーリークロスが有効なのか、どこにどういうクロスを入れるのか、ニアとフォアにどう入るのかという練習でした。選手たちはアーリークロスという言葉を知らず、最初はクロスの質も低く、ゴール前への入り方も悪く、なかなかゴールを奪えない状態でした。しかし、新しいことを知り、水を得た魚のように生き生きと失敗を繰り返していました。当然工夫が生まれ、たまに成功(ゴール)体験をすることで、さらに楽しさが増すいいトレーニングになりました。





ジュニア世代の指導者として、新しい知識をドンドン伝えるということは重要だと感じています。なので日々勉強が欠かせません。


written by gonda